WA2RY・Ⅰ：承①・2

　 誕生花を意識するようになったのは、自分の誕生日に関することが載っていた小冊子だった。花ごよみの由来として、ヨーロッパで中世カトリックの伝統により、それぞれ366日に聖人がいて、その日にその聖人へ捧げられた花、と記されていた。

　その冊子は以前、仕事での出来事で偶然に購入したもので、自分から求めたものではなかった。突然やって来たその本をなぜか捨てないでずっと置いてあった。

 その花は、芙桑花、仏桑華、ハイビスカス。沖縄では赤花、ハワイではアロアロ(Aloalo)と呼ばれている。