1868年、イギリス船シオト号でハワイへ渡った153名の元年者(がんねんもの)に始まったハワイ日系移民は、その後、出稼ぎ労働者社会から永住者社会への移行が進むなかで、1920年、オアフ島各地で起きたサトウキビ・プランテーションの大きなストライキを経て、1924年、合衆国議会の移民法制度により、事実上終止符となった。
日系移民の一世の人たちは、プランテーションで働く際、木綿の素朴な着物と股引きに長袖シャツを着て働き始めた。やがてそれをほどいて自分たちに合ったものに繕った。仕事内容と新たな風土、自分たちの郷里での習性をもとに改良した。小川のアヒルを見て心が和んだ。熱帯樹林の葉に新鮮さを覚えた。金属製の身元認識札を「番号」と呼んだ。
新しい技術を手に入れたら、本来備わっている本能は失われる。偉大な山を前にして永遠の力に触れる感覚のように、洗脳を解き放ち真実を知るには、無限の全能パワーと調和する必要がある。それは自分を愛で満たし、内なる心で幸せを感じて、高次の愛を力強く発信することから始まる。
季節はお構いなしに風変りな出来事と相づちを打って、淡々と移り変わる。一日限り咲く花の尊い命の美しさのように、神に捧げる自分の姿は、その日を懸命に生きる幼な子だ。冬・春・夏・秋と走る歳月列車は、何気ない冬の日に汽笛を鳴らし、新しい始まりをにわかに告げる。
聖クリスピナに捧ぐ